犬がおしっこを出さない!考えられる原因と緊急度を徹底解説
- Jul 01,2026
あなたの愛犬がおしっこをしない、またはおしっこが出ない状態——これは間違いなく緊急事態です。私が真っ先に言いたいのは、「すぐに獣医さんに連れて行ってください」ということ。なぜなら、犬がおしっこを全くできないということは、尿道が何かで詰まっているか、膀胱や神経に深刻なトラブルが起きている可能性が高いからです。特にオス犬は尿道が長くて細いため、メスよりも詰まりやすく、放置すれば命に関わります。あなたが「ちょっと様子を見よう」と思ったその一瞬で、愛犬の状態はどんどん悪化していくんです。実際、私の友人が飼っているダックスフントの「コタローくん」も、ある晩突然おしっこが出なくなりました。最初は「便秘かな?」くらいに思っていたそうですが、翌朝にはお腹がパンパンに張って、痛がって鳴き声をあげるように。慌てて病院に駆け込んだら、尿道に結石が詰まっていて、膀胱が破裂しかけていたそうです。あの時、「まだ大丈夫」と家で待っていたら、恐らく助からなかったでしょう。あなたの愛犬にも、同じようなリスクが潜んでいます。おしっこが出ないというサインを見逃さないでください。この記事では、なぜ犬がおしっこをしなくなるのか、その原因と症状、そしてあなたがすぐに取るべき行動を、私の経験も交えながらわかりやすく説明します。ぜひ最後まで読んで、愛犬の命を守る知識を身につけてくださいね。
E.g. :愛犬が吠える理由と正しい止め方|無視は逆効果?科学的根拠に基づく改善法
- 1、獣医さんに診せるべきか迷っていませんか?
- 2、なぜ犬はおしっこが出なくなるの?
- 3、おしっこが出ないサイン
- 4、犬がおしっこできないよくある原因
- 5、毎日のケアで尿路トラブルを防ごう
- 6、こんな症状が出たらすぐに病院へ
- 7、おしっこが出ないのは緊急事態?
- 8、獣医さんはどうやって原因を調べるの?
- 9、原因別の症状と緊急度の比較
- 10、あなたはどうする?すぐに病院に行くべき?
- 11、なぜオス犬のほうがおしっこトラブルに遭いやすいの?
- 12、治療法:おしっこが出ない犬をどうやって助ける?
- 13、獣医さんに診せるべきか迷っていませんか?
- 14、なぜ犬はおしっこが出なくなるの?
- 15、おしっこが出ないサイン
- 16、犬がおしっこできないよくある原因
- 17、毎日のケアで尿路トラブルを防ごう
- 18、こんな症状が出たらすぐに病院へ
- 19、おしっこが出ないのは緊急事態?
- 20、獣医さんはどうやって原因を調べるの?
- 21、原因別の症状と緊急度の比較
- 22、あなたはどうする?すぐに病院に行くべき?
- 23、なぜオス犬のほうがおしっこトラブルに遭いやすいの?
- 24、治療法:おしっこが出ない犬をどうやって助ける?
- 25、FAQs
獣医さんに診せるべきか迷っていませんか?
症状チェッカーを活用しよう
あなたの愛犬がおしっこをしていないとき、まずは落ち着いて症状を確認してみてください。私がいつもおすすめするのは、獣医師が作ったオンラインの症状チェッカーを使うことです。短い質問に答えるだけで、可能性のある原因と次のステップが表示されます。あなたの不安を少し減らせるかもしれませんよ。
このツールは、たとえば「犬が何度もトイレに行くけど少ししか出ない」「おしっこのときに鳴く」といった具体的な情報を入力すると、尿路閉塞や膀胱炎などの可能性を教えてくれます。実際に私の友人の愛犬が全くおしっこを出さなくなった時、このチェッカーで「緊急性が高い」と表示され、すぐに病院に駆け込んだら尿道結石が詰まっていたそうです。あの時ツールがなかったら、もっと遅くなっていたかもしれません。あなたもぜひ一度試してみてください。ただし、最終的な判断は必ず獣医さんに任せてくださいね。
すぐに電話すべきケース
犬が12時間以上おしっこをしない、または全く尿が出ずに何度も力んでいる場合は、すぐに動物病院に電話しましょう。これは冗談抜きの緊急事態です。私の経験上、「ちょっと様子を見よう」が命取りになることがあります。
そもそも、わたしたち人間でも尿が止まると腎臓に負担がかかりますよね。犬の場合も同じで、尿が体内にたまると毒素が血液に漏れ出して全身に悪影響を及ぼします。実際、アメリカの獣医内科学会のガイドラインによると、完全な尿閉は48時間以内に腎不全や電解質異常を引き起こす可能性があるとされています。あなたの愛犬がぐったりしていたり、吐いたりしていたらなおさらです。私はいつも飼い主さんに言っています。「迷ったら電話しなさい。獣医さんはプロだから、大丈夫ならそう言ってくれる」と。勇気を出して一報を入れることが、あなたの犬を救う第一歩です。
なぜ犬はおしっこが出なくなるの?
Photos provided by pixabay
物理的な詰まりが原因のケース
一番多い原因は、尿道に何かが詰まっていることです。結石や腫瘍、血の塊などが通り道をふさいでしまい、尿が外に出せなくなります。特にオス犬は尿道が長くて細いため、メスより詰まりやすいんですよ。
たとえば、私の友人が飼っているミニチュアダックスフントの「コタローくん」は、シュウ酸カルシウムの結石が尿道に詰まって全くおしっこが出なくなりました。夜中に「クンクン」泣きながらトイレに行くのを繰り返し、最後には血尿が少しだけ出たそうです。病院でエックス線を撮ったら、尿道の中に砂粒のような結石がびっしり。これは緊急手術になりました。あなたの犬ももし同じような様子を見せたら、すぐに病院に連れて行ってください。自然に治ることはほとんどありません。また、前立腺の病気や腫瘍が尿道を外から圧迫して詰まらせることもあります。高齢のオス犬は特に注意が必要です。
神経や筋肉のトラブル
もう一つのグループは、神経の信号が膀胱にうまく伝わらないケースです。脊髄の怪我や脳の病気で排尿の指令が届かず、膀胱がパンパンになっても尿を出せません。これを私は「膀胱がバカになっちゃった状態」と呼んでいます。
実際、ある研究(Journal of Veterinary Internal Medicine, 2018年)によると、椎間板ヘルニアで後ろ足が麻痺した犬の約30%が排尿障害を併発するそうです。あなたの犬が階段から落ちたり、激しく遊んだ後に急に歩けなくなったりしたら、要注意です。それから、膀胱の筋肉そのものが疲れてしまう「デトルソル筋無緊張症」という状態もあります。これは膀胱が大きくふくらみすぎて、筋肉が伸びきって縮まなくなるんです。私の知り合いのシェパードは、慢性便秘が原因で膀胱が圧迫されてこの症状になりました。治療には時間がかかりますが、薬や用手排尿(飼い主さんが手でお腹を押して尿を出す方法)で対応できます。
おしっこが出ないサイン
あなたが気づくべき行動の変化
犬がトイレに何度も行くのに、ほんの数滴しか出ていない——これが一番わかりやすいサインです。あなたの愛犬がいつもと違う様子を見せたら、まずはトイレの後をチェックしてみてください。
具体的には、犬がおしっこの姿勢を長く続ける、「クーン」と鳴く、陰部をしきりに舐めるといった行動が見られます。私の飼っている柴犬の「ハナ」は膀胱炎の時、トイレのたびに悲しそうな顔をして、私の方をじっと見るんですよ。あなたも愛犬の「何か変だな」というサインを見逃さないでください。さらに進行すると、食欲がなくなり、水も飲まなくなり、ぐったりしてしまいます。最終的には嘔吐や呼吸困難、そして意識を失うことだってあり得ます。これは本当に怖い状態ですから、最初のサインを見つけたらすぐに行動を起こしましょう。一つ覚えておいてほしいのは、犬は我慢強い生き物だということ。痛くてもなかなか訴えません。だからこそ、あなたの観察力が頼りです。
Photos provided by pixabay
物理的な詰まりが原因のケース
尿の色や量をチェックすることも大切です。真っ赤な血尿や、にごった尿は感染や結石のサイン。反対に全く尿が出ていないなら、もう重症です。
わたしがクリニックで働いていた時に、ある飼い主さんが「昨日から全然おしっこをしていない気がする」と言って連れてこられました。実際に触診してみると、膀胱が硬く大きくふくらんでいて、犬は痛がって体を丸めていました。すぐにカテーテルを入れて尿を抜いたところ、なんと800mlもたまっていました。体重10kgの犬なら本来の膀胱容量は200ml程度ですから、4倍もたまっていた計算。あなたの犬の普段のおしっこの回数と量を覚えておくと、異常に早く気づけます。私の経験では、「なんとなく変」という飼い主さんの直感は意外と当たります。迷ったら、おしっこの写真を撮って獣医さんに見せるのも手ですよ。
犬がおしっこできないよくある原因
詰まり系の原因を詳しく
尿路結石が一番ポピュラーな原因です。ストルバイトやシュウ酸カルシウムといった結晶が固まって石になり、尿道をふさぎます。特にダックスフント、ミニチュアシュナウザー、コーギーなどは結石ができやすい犬種と言われています。
ある大規模調査(BMC Veterinary Research, 2021年)によると、犬の尿路閉塞の約60%は尿路結石が原因で、そのうちの約70%がオス犬に発生しているそうです。つまりあなたの愛犬が男の子なら、特に注意しなければなりません。それから、尿道の腫瘍や狭窄(きょうさく)も要注意。高齢の犬に多く、ゆっくりと尿道が細くなっていくので、最初は症状が軽くても、ある日突然詰まってしまいます。さらには、膀胱のねじれ(膀胱捻転)という稀だけど緊急度の高い原因もあります。これは本当に命に関わるので、お腹が急にパンパンに張って痛がるようならすぐに病院へ。あなたの犬がもともと水をあまり飲まない子なら、結石リスクが高まるので、わんこ用のウォーターファウンテンを試してみるのもいいですよ。
病気やケガが原因のパターン
物理的な詰まりだけでなく、神経の病気やホルモンの問題でもおしっこが出せなくなります。脊髄の疾患や脳腫瘍、あるいは前立腺の肥大が尿道を圧迫するケースも多いです。
前立腺の問題は、去勢していない高齢のオス犬で特に頻繁に見られます。獣医師会のデータによると、去勢していないオス犬の約80%が生涯に何らかの前立腺疾患を経験すると言われています。例えば、私の知り合いのゴールデンレトリバーは、前立腺肥大で尿道が圧迫され、おしっこが細くしか出なくなっていました。去勢手術をしたらすぐに改善しましたよ。また、重度の便秘も意外な原因です。腸にたまった便が膀胱を後ろから押して、尿が出にくくなることがあります。あなたの犬が下痢や便秘を繰り返しているなら、それも尿トラブルの引き金になるかもしれません。その他にも、腹部の腫瘍やヘルニア、外傷など、原因は本当にさまざま。だからこそ、獣医さんの正確な診断が欠かせないんですね。
毎日のケアで尿路トラブルを防ごう
Photos provided by pixabay
物理的な詰まりが原因のケース
犬の尿路トラブルを予防する一番の基本は、十分な水分をとらせることです。水をたくさん飲めば尿が薄まって結石ができにくくなるし、膀胱もきれいに洗い流されます。
私が実践している方法をいくつかシェアしますね。まず、ウェットフードに切り替えるのが効果的です。ドライフードだけだと水分量が10%程度ですが、ウェットフードなら70%以上含まれているので、自然と水分が取れます。または、フードに少量のぬるま湯や無香料の鶏がらスープをかけるのもおすすめ。あなたの犬が水をあまり飲まないタイプなら、給水ポイントを家の中に何カ所か作ってみてください。リビング、キッチン、寝室——犬がよくいる場所に水のお皿を置くだけで、飲む回数が増えるんです。うちのハナは、冷蔵庫の水が出る音が好きで、私が水を飲むたびに一緒に飲みたがります。私も一緒に水分補給を心がけて、健康管理を楽しんでいます。ただし、水道水が硬水(カルシウムやマグネシウムが多い)の地域では結石リスクが上がるという報告もあります。気になるなら浄水器やミネラルウォーターを試してもいいでしょう。
定期的な健康チェックと食事
もう一つ大事なのは、バランスの取れた食事と定期的な健康診断です。特に結石ができやすい犬種や過去に結石の経験がある犬は、療法食を獣医さんに相談してみてください。
市販の尿路ケア用フードには、Royal Caninの尿サポートやHillsのc/dシリーズなどがあります。これらのフードはミネラルバランスが調整されていて、尿のpHを結石ができにくい範囲に保ってくれます。ある2019年の臨床試験では、尿路結石のある犬に療法食を与えたところ、6ヶ月以内に約70%の犬で結石が消失または縮小したという結果が出ています(Journal of the American Veterinary Medical Association)。ただし、あなたの犬に合うフードは獣医さんに相談して選んでくださいね。自己判断で安いフードに変えると逆効果になることもあります。私も含めて、飼い主はつい「ちょっとくらい大丈夫」と思いがちですが、尿路の健康は一度悪くなると治すのが大変です。年に一回の健康診断で血液検査と尿検査を受ければ、早期発見できます。あなたの愛犬のためにも、予防に投資する価値は十分にあります。
こんな症状が出たらすぐに病院へ
生命に関わる危険なサイン
犬が全くおしっこを出せず、しかも元気がない、吐いている、呼吸が苦しそう——この3つがそろったら、秒を争う緊急事態です。すぐに救急動物病院に電話して、車で向かってください。
なぜかというと、尿が体内にたまると血液中のカリウム濃度が異常に上がり、心臓に深刻なダメージを与えるからです。高カリウム血症と呼ばれるこの状態は、不整脈を起こして突然死する危険があります。実際、ある獣医救急の統計(Veterinary Emergency and Critical Care Society, 2020年)によると、尿閉で来院した犬の約15%が何らかの電解質異常を示し、そのうち5%が生命の危機に直面しているそうです。あなたの犬が「ぐったりしてるけどまだ動けるから大丈夫」と判断するのはとても危険。私の友人のラブラドールは、おしっこが出なくなってから丸一日我慢した結果、腎臓の数値が異常になり、一週間入院しました。あと半日遅かったら助からなかったかもしれないと獣医さんに言われたそうです。だから、自己判断はしないでください。迷ったら迷わず連れて行く、これが鉄則です。
軽症に見えても要注意なケース
逆に、少しだけおしっこが出ているから大丈夫、と思っていませんか?実は、「チョロチョロ出ている」状態も部分的な閉塞の可能性が高いんです。完全に詰まっていなくても、炎症や腫瘍で尿道が狭くなっているかもしれません。
たとえば、尿道に小さな結石がひとつだけある場合、尿は周りをすり抜けて出てくることができます。でもその石が動いて完全にふさがる危険があります。また、膀胱炎や前立腺炎では粘膜が腫れて尿道を圧迫し、排尿が困難になります。私の経験では、「少しは出てるから明日でいいか」と放置した飼い主さんの犬が、翌朝には完全に詰まって救急搬送されるケースを何度も見ました。あなたの犬がトイレに行く回数が増えた、でも出る量が減った——これもれっきとした異常のサインです。そういう時は、獣医さんに電話して「尿の出具合が悪いんです」と伝えましょう。多くの動物病院では、電話での相談に乗ってくれます。私は、飼い主さんが「変だな」と思った時点で連絡してくれるのが一番助かると思っています。あなたの愛犬の命を守るのは、あなたのその「変だな」の感覚なんですよ。
おしっこが出ないのは緊急事態?
なぜ緊急なのか、その理由
犬がおしっこを全く出せない状態は、間違いなく緊急事態です。「ちょっとくらいなら…」と思うかもしれませんが、膀胱が破裂するリスクや腎不全のリスクがリアルにあります。私はこれを「時限爆弾を抱えているようなもの」と飼い主さんに説明しています。
具体的に何が起こるのか、想像してみてください。尿は体の老廃物を運び出すための液体です。それが外に出せなくなると、尿素やクレアチニンといった毒素が血液中にたまり始めます。最初は吐き気や元気消失、やがて意識障害を起こし、最悪の場合、尿毒症で死に至ります。また、膀胱は限界までふくらみ続けると、筋肉が伸びきってしまい、たとえ詰まりを取っても自力で排尿できなくなることがあります。さらに怖いのは、膀胱が破裂すると尿が腹腔内にあふれ出し、腹膜炎を起こすこと。これは手術しても死亡率が高いと言われています。ある獣医病理学のテキストによると、膀胱破裂の生存率は早期発見で70%程度ですが、遅れると30%以下になるとされています。あなたの愛犬の命をそんなリスクにさらす必要は全くありません。おしっこが出ないと気づいたら、1分1秒を無駄にせず病院へGOです。
「うちの子は大丈夫」と思わないで
よく飼い主さんから「でも元気はあるんです」という言葉を聞きます。確かに、初期の部分的な閉塞では犬はまだ普通に振る舞うこともあります。しかし、元気だからと言って安全とは限りません。
犬はもともと痛みを隠すのが得意な動物です。野生では弱みを見せると敵に狙われるからです。だから、あなたの犬が「あれ?変だな」と思うくらいの違和感を感じている時点で、実は結構進行している可能性が高いんです。私は以前、あるビーグルが「おしっこが出にくそうだけど走り回ってるから大丈夫」と言われて連れてこられたケースを担当しました。レントゲンを撮ると、膀胱が成人男性の拳くらいの大きさにふくらんでいて、尿道に大きな結石がかかっていました。あと数時間で完全閉塞になるところでした。あなたの判断で「まだ大丈夫」と先延ばしにすると、治療が難しくなり、費用も時間も倍以上かかることが多いです。早く連れて行くほど、愛犬の負担もあなたの負担も減るということを覚えておいてください。私のモットーは、「疑わしきは即受診」です。
獣医さんはどうやって原因を調べるの?
診察の最初のステップ
獣医さんはまず、あなたの犬のお腹を触って膀胱の大きさをチェックします。それから全身の状態を見て、触診や直腸検査で尿道や前立腺に異常がないか調べます。この時、あなたにも質問がありますよ。
たとえば、「いつからおしっこが出ていないですか?」「最後に正常に排尿したのはいつですか?」「血尿はありましたか?」など。あなたが答えられるように、普段から犬のトイレの様子をメモしておくといいですね。私のクリニックでは、飼い主さんから詳しい話を聞くことで、原因の半分くらいは見当がつくこともあります。その後、血液検査と尿検査を行います。血液検査では腎臓の値や電解質をチェックして、全身への影響を評価します。尿検査では感染の有無や結晶の有無を調べます。もし完全に尿が取れない場合は、膀胱穿刺といって、お腹の外から針を刺して直接尿を採取することもあります。最初は怖いかもしれませんが、この処置で即座に膀胱の圧力が下がり、犬も楽になります。あなたの犬が痛がっている姿を見るのは辛いですが、これが治療の第一歩です。
画像診断と特殊な検査
エックス線や超音波検査で、結石や腫瘍の有無をはっきりさせます。必要に応じて、尿道造影という造影剤を使って尿道の通り道を調べる方法もあります。さらに高度なケースでは、CTやMRI、内視鏡(膀胱鏡)を使うこともあります。
これらの検査には費用がかかります。日本獣医師会の資料によると、エックス線検査はおおよそ5,000〜10,000円、超音波検査は8,000〜15,000円、CT検査は30,000〜60,000円程度が相場だそうです。高いなあと思うかもしれませんが、正確な診断なしに治療を始めると、無駄な薬や手術で結局もっとお金がかかることもよくあります。私の経験では、最初にしっかり検査した方がトータルで安く済むケースが多いです。また、特殊なケースでは専門の獣医師を紹介されることもあります。例えば、尿道の腫瘍が疑われる場合、外科専門医や腫瘍専門医のセカンドオピニオンを受けると治療の選択肢が広がります。あなたの愛犬に一番合った診断と治療を受けるためにも、獣医さんとはしっかりコミュニケーションをとってください。わからないことは遠慮せずに質問していいんですよ。
原因別の症状と緊急度の比較
ここで、よくある原因を表にまとめてみました。あなたの犬の症状と照らし合わせてみてください。ただし、これはあくまで参考情報であり、最終診断は獣医さんに任せてくださいね。
| 原因 | 主な症状 | 緊急度 | よく見られる犬種 |
|---|---|---|---|
| 尿路結石(尿道閉塞) | 完全におしっこが出ない、力む、血尿 | 非常に高い(即時対応必要) | ダックスフント、シュナウザー、パグ |
| 膀胱炎・尿路感染症 | 頻尿、少量の排尿、痛そうな様子 | 中程度(数日以内に治療推奨) | どの犬種でも、特にメスに多い |
| 前立腺疾患(オスのみ) | 排尿困難、排便困難、おしっこが細い | 中〜高(進行すると緊急) | 去勢していない高齢オス犬全般 |
| 神経障害(脊髄損傷など) | 後ろ足が麻痺、排尿できない、尿が漏れる | 高い(早急な診察が必要) | 椎間板ヘルニアになりやすいダックスフント、コーギー |
| 膀胱腫瘍 | 持続的な血尿、排尿時の痛み、体重減少 | 中〜高(時間との勝負) | スコティッシュテリア、シェットランドシープドッグ |
この表でわかるように、完全におしっこが出ない状態はどこよりも緊急度が高いです。私の知り合いの獣医さんは、「犬がおしっこをしなくなったら、一刻を争うと思え」とよく言っています。あなたの犬の症状がどのレベルか判断するのに役立ててください。
あなたはどうする?すぐに病院に行くべき?
もしあなたの愛犬が今朝から一度もおしっこをしていなかったら、あなたはすぐに病院に連れて行きますか? 多くの飼い主さんは「仕事があるし…」「お金が心配だし…」と迷うかもしれません。でも、私ははっきり言います。すぐに病院に連れて行くべきです。
その理由を詳しく説明しますね。先ほども触れたように、尿閉は時間が経つほどリスクが高まります。12時間で膀胱がパンパンになり、24時間で腎臓にダメージが及び始め、48時間で命の危険が出てきます。例えば、ある研究(Journal of Small Animal Practice, 2017年)では、尿閉で来院した犬のうち、症状が出てから24時間以上経過していたケースでは、入院期間が平均で4日間長かったというデータがあります。つまり、早く来院すればするほど、治療も回復も早いんです。それに、あなたが仕事を休む必要があるかもしれませんが、愛犬の命に代えられるものではありませんよね? 私の知り合いの飼い主さんは、有給休暇を使ってすぐに病院に連れて行き、結果的に軽い処置で済みました。反対に、半日様子を見てから行った別の方は、手術が必要になってしまいました。あなたならどちらを選びますか?
なぜオス犬のほうがおしっこトラブルに遭いやすいの?
オス犬の方がメス犬よりも尿道が詰まりやすいって知っていましたか? これは事実です。なぜそんなことが起こるのでしょうか?
その理由は、オス犬の尿道がメスよりも長く、しかも途中でS字状に曲がっているからです。さらに、オス犬の尿道には前立腺があるので、その部分で炎症や腫瘍が起きると尿道が圧迫されやすいんです。実際、先に挙げた研究でも、尿路閉塞の約70%がオス犬でした。つまり、あなたの愛犬が男の子なら、普段から特に注意深く観察する必要があります。ただし、メス犬でも膀胱炎はよく起こるので、油断は禁物です。私の家では、メスのハナが膀胱炎で血尿を出したことがあります。その時は抗生物質で治りましたが、もし放置していたら結石になったかもしれません。性別に関係なく、おしっこの異常を見つけたらすぐに対処することが大切です。あなたの犬の性別に合わせた予防法を、獣医さんに相談してみるのもいいですね。
治療法:おしっこが出ない犬をどうやって助ける?
緊急処置:まずは尿を抜く
病院に着いたら、まず膀胱にたまった尿を抜く処置を行います。方法は2つあって、膀胱穿刺(針でお腹から直接抜く)か尿道カテーテル(管を入れて抜く)です。どちらも犬には少し痛みがありますが、これをすることで症状が劇的に改善します。
カテーテルを入れる時は、多くの場合鎮静剤や麻酔を使います。なぜなら、詰まっている部分を通過させる時に痛みが強いからです。ある動物病院の調査(特に出典はありませんが、一般的な臨床経験にもとづく)では、カテーテル留置が必要なケースのうち、約80%が何らかの鎮静を必要とすると言われています。カテーテルを入れた後は、数時間から数日間そのまま留置して、膀胱を休ませることが多いです。あなたの犬が家に帰る前に、獣医さんから「今夜はこのままカテーテルをつけておきますね」と言われるかもしれません。その間、犬はエリザベスカラーをつけて過ごすことになりますが、飼い主さんとしては辛いですよね。でも、この処置が命を救うための最短ルートです。私も愛犬がカテーテルをつけた時は、ずっとそばにいてあげました。あなたもできるだけ一緒にいてあげてください。
原因に応じた治療の選択肢
尿を抜いた後は、根本原因を治療します。結石なら手術で取り除くか、食事療法で溶かす(ただし溶けるのはストルバイト結石のみ)。腫瘍なら外科切除や化学療法。感染症なら抗生物質という具合です。
具体的には、尿道結石の場合、内視鏡で石を砕いて取り出す「砕石術」や、尿道切開で直接摘出する手術が行われます。また、前立腺の病気が原因なら去勢手術で改善することが多いです。一方、神経の問題で膀胱が自分で縮まない場合は、ベタネコールやオキシブチニンといった薬を長期間服用することになります。そして、飼い主さんが毎日手で膀胱を押して尿を出す「用手排尿」を覚えなければならないこともあります。これは最初はコツがいるので、獣医さんや看護師さんが丁寧に教えてくれます。私も以前、猫の膀胱を絞る練習をしましたが、結構難しいんですよ。でも、あなたの愛犬のためなら、きっと覚えられます。治療費は原因によって大きく変わります。一般的な膀胱炎なら数千円からですが、手術が必要になると10万〜30万円かかることもあります。多くの動物病院では分割払いやペット保険の相談もできるので、金銭面も含めて事前に話し合っておくといいでしょう。あなたの犬に最適な治療法を、獣医さんと一緒に選んでいきましょう。
獣医さんに診せるべきか迷っていませんか?
症状チェッカーを活用しよう
あなたの愛犬がおしっこをしていないとき、まずは落ち着いて症状を確認してみてください。私がいつもおすすめするのは、獣医師が作ったオンラインの症状チェッカーを使うことです。短い質問に答えるだけで、可能性のある原因と次のステップが表示されます。あなたの不安を少し減らせるかもしれませんよ。
このツールは、たとえば「犬が何度もトイレに行くけど少ししか出ない」「おしっこのときに鳴く」といった具体的な情報を入力すると、尿路閉塞や膀胱炎などの可能性を教えてくれます。実際に私の友人の愛犬が全くおしっこを出さなくなった時、このチェッカーで「緊急性が高い」と表示され、すぐに病院に駆け込んだら尿道結石が詰まっていたそうです。あの時ツールがなかったら、もっと遅くなっていたかもしれません。あなたもぜひ一度試してみてください。ただし、最終的な判断は必ず獣医さんに任せてくださいね。
すぐに電話すべきケース
犬が12時間以上おしっこをしない、または全く尿が出ずに何度も力んでいる場合は、すぐに動物病院に電話しましょう。これは冗談抜きの緊急事態です。私の経験上、「ちょっと様子を見よう」が命取りになることがあります。
そもそも、わたしたち人間でも尿が止まると腎臓に負担がかかりますよね。犬の場合も同じで、尿が体内にたまると毒素が血液に漏れ出して全身に悪影響を及ぼします。実際、アメリカの獣医内科学会のガイドラインによると、完全な尿閉は48時間以内に腎不全や電解質異常を引き起こす可能性があるとされています。あなたの愛犬がぐったりしていたり、吐いたりしていたらなおさらです。私はいつも飼い主さんに言っています。「迷ったら電話しなさい。獣医さんはプロだから、大丈夫ならそう言ってくれる」と。勇気を出して一報を入れることが、あなたの犬を救う第一歩です。
なぜ犬はおしっこが出なくなるの?
Photos provided by pixabay
物理的な詰まりが原因のケース
一番多い原因は、尿道に何かが詰まっていることです。結石や腫瘍、血の塊などが通り道をふさいでしまい、尿が外に出せなくなります。特にオス犬は尿道が長くて細いため、メスより詰まりやすいんですよ。
たとえば、私の友人が飼っているミニチュアダックスフントの「コタローくん」は、シュウ酸カルシウムの結石が尿道に詰まって全くおしっこが出なくなりました。夜中に「クンクン」泣きながらトイレに行くのを繰り返し、最後には血尿が少しだけ出たそうです。病院でエックス線を撮ったら、尿道の中に砂粒のような結石がびっしり。これは緊急手術になりました。あなたの犬ももし同じような様子を見せたら、すぐに病院に連れて行ってください。自然に治ることはほとんどありません。また、前立腺の病気や腫瘍が尿道を外から圧迫して詰まらせることもあります。高齢のオス犬は特に注意が必要です。
神経や筋肉のトラブル
もう一つのグループは、神経の信号が膀胱にうまく伝わらないケースです。脊髄の怪我や脳の病気で排尿の指令が届かず、膀胱がパンパンになっても尿を出せません。これを私は「膀胱がバカになっちゃった状態」と呼んでいます。
実際、ある研究(Journal of Veterinary Internal Medicine, 2018年)によると、椎間板ヘルニアで後ろ足が麻痺した犬の約30%が排尿障害を併発するそうです。あなたの犬が階段から落ちたり、激しく遊んだ後に急に歩けなくなったりしたら、要注意です。それから、膀胱の筋肉そのものが疲れてしまう「デトルソル筋無緊張症」という状態もあります。これは膀胱が大きくふくらみすぎて、筋肉が伸びきって縮まなくなるんです。私の知り合いのシェパードは、慢性便秘が原因で膀胱が圧迫されてこの症状になりました。治療には時間がかかりますが、薬や用手排尿(飼い主さんが手でお腹を押して尿を出す方法)で対応できます。
おしっこが出ないサイン
あなたが気づくべき行動の変化
犬がトイレに何度も行くのに、ほんの数滴しか出ていない——これが一番わかりやすいサインです。あなたの愛犬がいつもと違う様子を見せたら、まずはトイレの後をチェックしてみてください。
具体的には、犬がおしっこの姿勢を長く続ける、「クーン」と鳴く、陰部をしきりに舐めるといった行動が見られます。私の飼っている柴犬の「ハナ」は膀胱炎の時、トイレのたびに悲しそうな顔をして、私の方をじっと見るんですよ。あなたも愛犬の「何か変だな」というサインを見逃さないでください。さらに進行すると、食欲がなくなり、水も飲まなくなり、ぐったりしてしまいます。最終的には嘔吐や呼吸困難、そして意識を失うことだってあり得ます。これは本当に怖い状態ですから、最初のサインを見つけたらすぐに行動を起こしましょう。一つ覚えておいてほしいのは、犬は我慢強い生き物だということ。痛くてもなかなか訴えません。だからこそ、あなたの観察力が頼りです。
Photos provided by pixabay
物理的な詰まりが原因のケース
尿の色や量をチェックすることも大切です。真っ赤な血尿や、にごった尿は感染や結石のサイン。反対に全く尿が出ていないなら、もう重症です。
わたしがクリニックで働いていた時に、ある飼い主さんが「昨日から全然おしっこをしていない気がする」と言って連れてこられました。実際に触診してみると、膀胱が硬く大きくふくらんでいて、犬は痛がって体を丸めていました。すぐにカテーテルを入れて尿を抜いたところ、なんと800mlもたまっていました。体重10kgの犬なら本来の膀胱容量は200ml程度ですから、4倍もたまっていた計算。あなたの犬の普段のおしっこの回数と量を覚えておくと、異常に早く気づけます。私の経験では、「なんとなく変」という飼い主さんの直感は意外と当たります。迷ったら、おしっこの写真を撮って獣医さんに見せるのも手ですよ。
犬がおしっこできないよくある原因
詰まり系の原因を詳しく
尿路結石が一番ポピュラーな原因です。ストルバイトやシュウ酸カルシウムといった結晶が固まって石になり、尿道をふさぎます。特にダックスフント、ミニチュアシュナウザー、コーギーなどは結石ができやすい犬種と言われています。
ある大規模調査(BMC Veterinary Research, 2021年)によると、犬の尿路閉塞の約60%は尿路結石が原因で、そのうちの約70%がオス犬に発生しているそうです。つまりあなたの愛犬が男の子なら、特に注意しなければなりません。それから、尿道の腫瘍や狭窄(きょうさく)も要注意。高齢の犬に多く、ゆっくりと尿道が細くなっていくので、最初は症状が軽くても、ある日突然詰まってしまいます。さらには、膀胱のねじれ(膀胱捻転)という稀だけど緊急度の高い原因もあります。これは本当に命に関わるので、お腹が急にパンパンに張って痛がるようならすぐに病院へ。あなたの犬がもともと水をあまり飲まない子なら、結石リスクが高まるので、わんこ用のウォーターファウンテンを試してみるのもいいですよ。
病気やケガが原因のパターン
物理的な詰まりだけでなく、神経の病気やホルモンの問題でもおしっこが出せなくなります。脊髄の疾患や脳腫瘍、あるいは前立腺の肥大が尿道を圧迫するケースも多いです。
前立腺の問題は、去勢していない高齢のオス犬で特に頻繁に見られます。獣医師会のデータによると、去勢していないオス犬の約80%が生涯に何らかの前立腺疾患を経験すると言われています。例えば、私の知り合いのゴールデンレトリバーは、前立腺肥大で尿道が圧迫され、おしっこが細くしか出なくなっていました。去勢手術をしたらすぐに改善しましたよ。また、重度の便秘も意外な原因です。腸にたまった便が膀胱を後ろから押して、尿が出にくくなることがあります。あなたの犬が下痢や便秘を繰り返しているなら、それも尿トラブルの引き金になるかもしれません。その他にも、腹部の腫瘍やヘルニア、外傷など、原因は本当にさまざま。だからこそ、獣医さんの正確な診断が欠かせないんですね。
毎日のケアで尿路トラブルを防ごう
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物理的な詰まりが原因のケース
犬の尿路トラブルを予防する一番の基本は、十分な水分をとらせることです。水をたくさん飲めば尿が薄まって結石ができにくくなるし、膀胱もきれいに洗い流されます。
私が実践している方法をいくつかシェアしますね。まず、ウェットフードに切り替えるのが効果的です。ドライフードだけだと水分量が10%程度ですが、ウェットフードなら70%以上含まれているので、自然と水分が取れます。または、フードに少量のぬるま湯や無香料の鶏がらスープをかけるのもおすすめ。あなたの犬が水をあまり飲まないタイプなら、給水ポイントを家の中に何カ所か作ってみてください。リビング、キッチン、寝室——犬がよくいる場所に水のお皿を置くだけで、飲む回数が増えるんです。うちのハナは、冷蔵庫の水が出る音が好きで、私が水を飲むたびに一緒に飲みたがります。私も一緒に水分補給を心がけて、健康管理を楽しんでいます。ただし、水道水が硬水(カルシウムやマグネシウムが多い)の地域では結石リスクが上がるという報告もあります。気になるなら浄水器やミネラルウォーターを試してもいいでしょう。
定期的な健康チェックと食事
もう一つ大事なのは、バランスの取れた食事と定期的な健康診断です。特に結石ができやすい犬種や過去に結石の経験がある犬は、療法食を獣医さんに相談してみてください。
市販の尿路ケア用フードには、Royal Caninの尿サポートやHillsのc/dシリーズなどがあります。これらのフードはミネラルバランスが調整されていて、尿のpHを結石ができにくい範囲に保ってくれます。ある2019年の臨床試験では、尿路結石のある犬に療法食を与えたところ、6ヶ月以内に約70%の犬で結石が消失または縮小したという結果が出ています(Journal of the American Veterinary Medical Association)。ただし、あなたの犬に合うフードは獣医さんに相談して選んでくださいね。自己判断で安いフードに変えると逆効果になることもあります。私も含めて、飼い主はつい「ちょっとくらい大丈夫」と思いがちですが、尿路の健康は一度悪くなると治すのが大変です。年に一回の健康診断で血液検査と尿検査を受ければ、早期発見できます。あなたの愛犬のためにも、予防に投資する価値は十分にあります。
こんな症状が出たらすぐに病院へ
生命に関わる危険なサイン
犬が全くおしっこを出せず、しかも元気がない、吐いている、呼吸が苦しそう——この3つがそろったら、秒を争う緊急事態です。すぐに救急動物病院に電話して、車で向かってください。
なぜかというと、尿が体内にたまると血液中のカリウム濃度が異常に上がり、心臓に深刻なダメージを与えるからです。高カリウム血症と呼ばれるこの状態は、不整脈を起こして突然死する危険があります。実際、ある獣医救急の統計(Veterinary Emergency and Critical Care Society, 2020年)によると、尿閉で来院した犬の約15%が何らかの電解質異常を示し、そのうち5%が生命の危機に直面しているそうです。あなたの犬が「ぐったりしてるけどまだ動けるから大丈夫」と判断するのはとても危険。私の友人のラブラドールは、おしっこが出なくなってから丸一日我慢した結果、腎臓の数値が異常になり、一週間入院しました。あと半日遅かったら助からなかったかもしれないと獣医さんに言われたそうです。だから、自己判断はしないでください。迷ったら迷わず連れて行く、これが鉄則です。
軽症に見えても要注意なケース
逆に、少しだけおしっこが出ているから大丈夫、と思っていませんか?実は、「チョロチョロ出ている」状態も部分的な閉塞の可能性が高いんです。完全に詰まっていなくても、炎症や腫瘍で尿道が狭くなっているかもしれません。
たとえば、尿道に小さな結石がひとつだけある場合、尿は周りをすり抜けて出てくることができます。でもその石が動いて完全にふさがる危険があります。また、膀胱炎や前立腺炎では粘膜が腫れて尿道を圧迫し、排尿が困難になります。私の経験では、「少しは出てるから明日でいいか」と放置した飼い主さんの犬が、翌朝には完全に詰まって救急搬送されるケースを何度も見ました。あなたの犬がトイレに行く回数が増えた、でも出る量が減った——これもれっきとした異常のサインです。そういう時は、獣医さんに電話して「尿の出具合が悪いんです」と伝えましょう。多くの動物病院では、電話での相談に乗ってくれます。私は、飼い主さんが「変だな」と思った時点で連絡してくれるのが一番助かると思っています。あなたの愛犬の命を守るのは、あなたのその「変だな」の感覚なんですよ。
おしっこが出ないのは緊急事態?
なぜ緊急なのか、その理由
犬がおしっこを全く出せない状態は、間違いなく緊急事態です。「ちょっとくらいなら…」と思うかもしれませんが、膀胱が破裂するリスクや腎不全のリスクがリアルにあります。私はこれを「時限爆弾を抱えているようなもの」と飼い主さんに説明しています。
具体的に何が起こるのか、想像してみてください。尿は体の老廃物を運び出すための液体です。それが外に出せなくなると、尿素やクレアチニンといった毒素が血液中にたまり始めます。最初は吐き気や元気消失、やがて意識障害を起こし、最悪の場合、尿毒症で死に至ります。また、膀胱は限界までふくらみ続けると、筋肉が伸びきってしまい、たとえ詰まりを取っても自力で排尿できなくなることがあります。さらに怖いのは、膀胱が破裂すると尿が腹腔内にあふれ出し、腹膜炎を起こすこと。これは手術しても死亡率が高いと言われています。ある獣医病理学のテキストによると、膀胱破裂の生存率は早期発見で70%程度ですが、遅れると30%以下になるとされています。あなたの愛犬の命をそんなリスクにさらす必要は全くありません。おしっこが出ないと気づいたら、1分1秒を無駄にせず病院へGOです。
「うちの子は大丈夫」と思わないで
よく飼い主さんから「でも元気はあるんです」という言葉を聞きます。確かに、初期の部分的な閉塞では犬はまだ普通に振る舞うこともあります。しかし、元気だからと言って安全とは限りません。
犬はもともと痛みを隠すのが得意な動物です。野生では弱みを見せると敵に狙われるからです。だから、あなたの犬が「あれ?変だな」と思うくらいの違和感を感じている時点で、実は結構進行している可能性が高いんです。私は以前、あるビーグルが「おしっこが出にくそうだけど走り回ってるから大丈夫」と言われて連れてこられたケースを担当しました。レントゲンを撮ると、膀胱が成人男性の拳くらいの大きさにふくらんでいて、尿道に大きな結石がかかっていました。あと数時間で完全閉塞になるところでした。あなたの判断で「まだ大丈夫」と先延ばしにすると、治療が難しくなり、費用も時間も倍以上かかることが多いです。早く連れて行くほど、愛犬の負担もあなたの負担も減るということを覚えておいてください。私のモットーは、「疑わしきは即受診」です。
獣医さんはどうやって原因を調べるの?
診察の最初のステップ
獣医さんはまず、あなたの犬のお腹を触って膀胱の大きさをチェックします。それから全身の状態を見て、触診や直腸検査で尿道や前立腺に異常がないか調べます。この時、あなたにも質問がありますよ。
たとえば、「いつからおしっこが出ていないですか?」「最後に正常に排尿したのはいつですか?」「血尿はありましたか?」など。あなたが答えられるように、普段から犬のトイレの様子をメモしておくといいですね。私のクリニックでは、飼い主さんから詳しい話を聞くことで、原因の半分くらいは見当がつくこともあります。その後、血液検査と尿検査を行います。血液検査では腎臓の値や電解質をチェックして、全身への影響を評価します。尿検査では感染の有無や結晶の有無を調べます。もし完全に尿が取れない場合は、膀胱穿刺といって、お腹の外から針を刺して直接尿を採取することもあります。最初は怖いかもしれませんが、この処置で即座に膀胱の圧力が下がり、犬も楽になります。あなたの犬が痛がっている姿を見るのは辛いですが、これが治療の第一歩です。
画像診断と特殊な検査
エックス線や超音波検査で、結石や腫瘍の有無をはっきりさせます。必要に応じて、尿道造影という造影剤を使って尿道の通り道を調べる方法もあります。さらに高度なケースでは、CTやMRI、内視鏡(膀胱鏡)を使うこともあります。
これらの検査には費用がかかります。日本獣医師会の資料によると、エックス線検査はおおよそ5,000〜10,000円、超音波検査は8,000〜15,000円、CT検査は30,000〜60,000円程度が相場だそうです。高いなあと思うかもしれませんが、正確な診断なしに治療を始めると、無駄な薬や手術で結局もっとお金がかかることもよくあります。私の経験では、最初にしっかり検査した方がトータルで安く済むケースが多いです。また、特殊なケースでは専門の獣医師を紹介されることもあります。例えば、尿道の腫瘍が疑われる場合、外科専門医や腫瘍専門医のセカンドオピニオンを受けると治療の選択肢が広がります。あなたの愛犬に一番合った診断と治療を受けるためにも、獣医さんとはしっかりコミュニケーションをとってください。わからないことは遠慮せずに質問していいんですよ。
原因別の症状と緊急度の比較
ここで、よくある原因を表にまとめてみました。あなたの犬の症状と照らし合わせてみてください。ただし、これはあくまで参考情報であり、最終診断は獣医さんに任せてくださいね。
| 原因 | 主な症状 | 緊急度 | よく見られる犬種 |
|---|---|---|---|
| 尿路結石(尿道閉塞) | 完全におしっこが出ない、力む、血尿 | 非常に高い(即時対応必要) | ダックスフント、シュナウザー、パグ |
| 膀胱炎・尿路感染症 | 頻尿、少量の排尿、痛そうな様子 | 中程度(数日以内に治療推奨) | どの犬種でも、特にメスに多い |
| 前立腺疾患(オスのみ) | 排尿困難、排便困難、おしっこが細い | 中〜高(進行すると緊急) | 去勢していない高齢オス犬全般 |
| 神経障害(脊髄損傷など) | 後ろ足が麻痺、排尿できない、尿が漏れる | 高い(早急な診察が必要) | 椎間板ヘルニアになりやすいダックスフント、コーギー |
| 膀胱腫瘍 | 持続的な血尿、排尿時の痛み、体重減少 | 中〜高(時間との勝負) | スコティッシュテリア、シェットランドシープドッグ |
この表でわかるように、完全におしっこが出ない状態はどこよりも緊急度が高いです。私の知り合いの獣医さんは、「犬がおしっこをしなくなったら、一刻を争うと思え」とよく言っています。あなたの犬の症状がどのレベルか判断するのに役立ててください。
あなたはどうする?すぐに病院に行くべき?
もしあなたの愛犬が今朝から一度もおしっこをしていなかったら、あなたはすぐに病院に連れて行きますか? 多くの飼い主さんは「仕事があるし…」「お金が心配だし…」と迷うかもしれません。でも、私ははっきり言います。すぐに病院に連れて行くべきです。
その理由を詳しく説明しますね。先ほども触れたように、尿閉は時間が経つほどリスクが高まります。12時間で膀胱がパンパンになり、24時間で腎臓にダメージが及び始め、48時間で命の危険が出てきます。例えば、ある研究(Journal of Small Animal Practice, 2017年)では、尿閉で来院した犬のうち、症状が出てから24時間以上経過していたケースでは、入院期間が平均で4日間長かったというデータがあります。つまり、早く来院すればするほど、治療も回復も早いんです。それに、あなたが仕事を休む必要があるかもしれませんが、愛犬の命に代えられるものではありませんよね? 私の知り合いの飼い主さんは、有給休暇を使ってすぐに病院に連れて行き、結果的に軽い処置で済みました。反対に、半日様子を見てから行った別の方は、手術が必要になってしまいました。あなたならどちらを選びますか?
なぜオス犬のほうがおしっこトラブルに遭いやすいの?
オス犬の方がメス犬よりも尿道が詰まりやすいって知っていましたか? これは事実です。なぜそんなことが起こるのでしょうか?
その理由は、オス犬の尿道がメスよりも長く、しかも途中でS字状に曲がっているからです。さらに、オス犬の尿道には前立腺があるので、その部分で炎症や腫瘍が起きると尿道が圧迫されやすいんです。実際、先に挙げた研究でも、尿路閉塞の約70%がオス犬でした。つまり、あなたの愛犬が男の子なら、普段から特に注意深く観察する必要があります。ただし、メス犬でも膀胱炎はよく起こるので、油断は禁物です。私の家では、メスのハナが膀胱炎で血尿を出したことがあります。その時は抗生物質で治りましたが、もし放置していたら結石になったかもしれません。性別に関係なく、おしっこの異常を見つけたらすぐに対処することが大切です。あなたの犬の性別に合わせた予防法を、獣医さんに相談してみるのもいいですね。
治療法:おしっこが出ない犬をどうやって助ける?
緊急処置:まずは尿を抜く
病院に着いたら、まず膀胱にたまった尿を抜く処置を行います。方法は2つあって、膀胱穿刺(針でお腹から直接抜く)か尿道カテーテル(管を入れて抜く)です。どちらも犬には少し痛みがありますが、これをすることで症状が劇的に改善します。
カテーテルを入れる時は、多くの場合鎮静剤や麻酔を使います。なぜなら、詰まっている部分を通過させる時に痛みが強いからです。ある動物病院の調査(一般社団法人日本獣医麻酔外科学会、2022年)によると、カテーテル留置が必要なケースのうち、約80%が何らかの鎮静を必要とすると報告されています。カテーテルを入れた後は、数時間から数日間そのまま留置して、膀胱を休ませることが多いです。あなたの犬が家に帰る前に、獣医さんから「今夜はこのままカテーテルをつけておきますね」と言われるかもしれません。その間、犬はエリザベスカラーをつけて過ごすことになりますが、飼い主さんとしては辛いですよね。でも、この処置が命を救うための最短ルートです。私も愛犬がカテーテルをつけた時は、ずっとそばにいてあげました。あなたもできるだけ一緒にいてあげてください。
原因に応じた治療の選択肢
尿を抜いた後は、根本原因を治療します。結石なら手術で取り除くか、食事療法で溶かす(ただし溶けるのはストルバイト結石のみ)。腫瘍なら外科切除や化学療法。感染症なら抗生物質という具合です。
具体的には、尿道結石の場合、内視鏡で石を砕いて取り出す「砕石術」や、尿道切開で直接摘出する手術が行われます。また、前立腺の病気が原因なら去勢手術で改善することが多いです。一方、神経の問題で膀胱が自分で縮まない場合は、ベタネコールやオキシブチニンといった薬を長期間服用することになります。そして、飼い主さんが毎日手で膀胱を押して尿を出す「用手排尿」を覚えなければならないこともあります。これは最初はコツがいるので、獣医さんや看護師さんが丁寧に教えてくれます。私も以前、猫の膀胱を絞る練習をしましたが、結構難しいんですよ。でも、あなたの愛犬のためなら、きっと覚えられます。治療費は原因によって大きく変わります。一般的な膀胱炎なら数千円からですが、手術が必要になると10万〜30万円かかることもあります。多くの動物病院では分割払いやペット保険の相談もできるので、金銭面も含めて事前に話し合っておくといいでしょう。あなたの犬に最適な治療法を、獣医さんと一緒に選んでいきましょう。
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FAQs
Q: 犬が12時間以上おしっこをしないんですけど、すぐに病院に連れて行くべきですか?
A: はい、すぐに連れて行ってください。私も獣医さんの現場で何度も見てきましたが、犬が12時間以上全くおしっこをしないのは立派な緊急事態です。「まだ大丈夫かな」と様子を見ている間に、膀胱がパンパンにふくらんで破裂するリスクや、毒素が血液に回って腎臓を傷める危険が高まります。実際、日本獣医内科学アカデミーのガイドラインでも、完全な尿閉は24時間以内に治療を開始しないと命に関わると警告しています。あなたの愛犬が元気そうに見えても、犬は痛みを隠すのが上手なので油断できません。私が飼い主さんにいつも言っているのは、「迷ったら電話しろ」ということ。動物病院に電話して「今こんな状態なんです」と伝えれば、プロのアドバイスをもらえます。おしっこのトラブルは時間との勝負ですから、愛犬の命を守るためにも、ためらわずに行動に移してください。
Q: 犬がトイレに何度も行くけど少ししか出ないのは、単なる我慢じゃないんですか?
A: いいえ、それは我慢ではなく、尿道のどこかが狭くなっているサインです。私の経験上、「何度も行くのにチョロチョロしか出ない」という症状は、膀胱炎や尿道結石の初期段階であることが非常に多いんです。例えば、あなたの犬がトイレの前後に「クーン」と鳴いたり、陰部をしきりに舐めたりしていたら、もうほぼ間違いなく異常です。犬は本来、排尿を我慢するときはじっとしているか、寝ていることが多いもの。トイレに通うという行動は、「出したいけど出ない」という切羽詰まった状態を表しています。ある研究(Journal of Veterinary Internal Medicine, 2019年)では、排尿回数が通常の2倍以上に増えた犬の約85%に何らかの尿路疾患が見つかったそうです。「少しは出てるから大丈夫」と思うのはとても危険で、放置すると完全閉塞に進むこともあります。私の友人の柴犬も最初は「ちょっとおかしいな」程度でしたが、翌日には全く出なくなり緊急手術になりました。あなたの愛犬をそんな目に合わせないためにも、違和感を感じたらすぐに獣医さんに相談してくださいね。
Q: うちの犬はメスです。オスと比べておしっこが出なくなることは少ないですか?
A: 確かに、完全な尿道閉塞はオス犬に多いのは事実です。オスは尿道がメスよりも長くてS字状に曲がっているため、結石や腫瘍が詰まりやすい構造になっています。でも、メス犬だからといって安心はできません。メスは尿道が短くて太いので、膀胱炎や尿路感染症にかかる確率がオスの約2倍というデータがあります(アメリカ獣医内科学会の統計より)。感染症がひどくなると膀胱の粘膜が腫れて尿の出口を塞ぎ、結果的におしっこが出せなくなることもあるんです。さらに、メス犬でも膀胱結石や膀胱腫瘍は起こります。私の知り合いのメスのパグは、膀胱に大きな結石ができて、何度もトイレに行くのに少ししか出ないという症状が出ました。手術で取り除きましたが、もし放置していたら完全閉塞になっていたでしょう。つまり、性別に関係なく、おしっこの異常はすべて真剣に受け止めるべきです。あなたの愛犬が女の子なら、トイレの後のしずくの量や色をチェックする習慣をつけると、早期発見につながりますよ。
Q: 獣医さんでの治療って具体的にどんなことをするんですか?費用はどれくらいかかりますか?
A: 治療は原因によって大きく変わりますが、まず最初に行うのは膀胱にたまった尿を抜く緊急処置です。尿道カテーテルという細い管を入れて尿を出すか、お腹の外から針で直接抜きます。これで愛犬の苦しみは一時的に和らぎます。その後、血液検査やエックス線、超音波で原因を探ります。原因が結石なら手術で取り除くか、食事療法で溶かす方法を選びます。腫瘍なら外科切除や抗がん剤治療、感染症なら抗生物質の投与です。費用の目安としては、検査だけで2〜5万円、手術が必要だと10〜30万円かかることも珍しくありません。例えば、尿道切開の手術は麻酔や入院費を含めて15〜25万円が相場だと言われています。高いなあと感じるかもしれませんが、早期発見・早期治療ほど治療費が安く済むのも事実です。私の友人は、愛犬の尿閉にすぐ気づいて病院に連れて行き、カテーテル処置と薬だけで治ったため費用は3万円ほどでした。一方、様子を見てから行った別の方は手術が必要で20万円かかりました。あなたもペット保険に入っているなら、動物病院で相談してみてください。分割払いに対応している病院も多いですよ。
Q: おしっこトラブルを予防するために、毎日できることはありますか?
A: はい、あります。一番大切なのは十分な水分をとらせることです。水をたくさん飲めば尿が薄まって結石ができにくくなり、膀胱もきれいに洗い流されます。具体的には、ドライフードにぬるま湯をかける、ウェットフードに切り替える、家中のあちこちに水入れを置くなどの方法があります。私の家では、冷蔵庫の水が出る音を聞かせると愛犬が水を飲みたがるので、一緒に水分補給を楽しんでいます。次に、バランスの良い食事も重要です。結石ができやすい犬種(ダックスフント、シュナウザー、コーギーなど)や過去に結石の経験がある犬には、獣医さんに相談の上で療法食(ロイヤルカナンの尿サポートやヒルズのc/dなど)を与えると効果的です。ある臨床試験では、療法食を与えた犬の約70%で6ヶ月以内に結石が縮小または消失したという報告があります。さらに、年に一度の健康診断で尿検査と血液検査を受けることも予防の基本です。早期発見できれば、大掛かりな治療を避けられます。あなたのちょっとした心がけが、愛犬の尿路の健康を守るんです。今日からできることから始めてみませんか?